KINGの歴史

著名な画家ホイッスラーが「絵の具に何を混ぜて、あんなに素晴らしい効果を出すのか?」と聞かれたとき、彼はこう答えました――「頭脳さ。」

本物の天才による作品――絵画、彫刻、楽器――には、素材だけでなく、知恵と情熱が込められています。

私たちは、すべての「キング」楽器に込められたその「知恵」と「情熱」を、皆さんにぜひ知っていただきたいのです。それを知れば、「キング」ブランドがなぜ長年にわたりリーダーの地位を築いてきたのかが、より深く理解できるでしょう。

H.N.ホワイト社は、ある一人の見習い青年の夢から始まりました。今からおよそ50年前、デトロイトにあるO.F.バーダンの修理工房で働いていたヘンダーソン・N・ホワイトは、より優れた、より正確な吹奏楽器を作るという夢を抱いていました。彼は修理の仕事や音楽家との日々のやり取りの中で、当時の楽器の欠点を身にしみて理解したのです。そして、音楽家としての直感は、その欠点を見過ごすことができませんでした。

その夢を実現するため、ホワイト氏は学び続け、訪れる指揮者たちから常に知識を得て、時間を見つけては研究と実験を繰り返しました。そしてやがて、デトロイト以外の都市にも彼の評判が広がっていきました。

クリーブランドのマクミラン楽器店が修理部門の責任者を探していたとき、彼らが白羽の矢を立てたのが、この若き研究者ホワイト氏でした。

しかし、ホワイト氏の夢はそれだけでは終わりませんでした。マクミランでの5年間、知識と経験を積んだ彼は、C.H.バーグとの共同経営を経て、1893年に単独で事業を始めます。

そして1894年、彼の工房から初めて「キング」トロンボーンが誕生しました。しかしそれは、ただのトロンボーンではありませんでした。長年の経験と情熱を注ぎ込んで作られたこの楽器は、当時の一般的な楽器とはベルの形状、管の太さ、マウスパイプなどが根本的に異なり、吹奏楽界に衝撃を与えました。

このように「キング」楽器には、愛情と知恵が注ぎ込まれ、それが成功と成長を確かなものにしたのです。

小さな工房から始まった「キング」ブランドは、現在では3万8000平方フィートの広さを持つ工場にまで成長しました。これもすべて、楽器一つ一つに本物の品質が込められていたからです。

事業が拡大するにつれ、ホワイト氏は多くの職人を仲間に加えなければなりませんでした。しかし、それは単なる「採用」ではありません。一人ひとりを慎重に選び、単に腕のある職人ではなく、作品に誇りを持てる「真の芸術家」だけを迎え入れたのです。

現在では、200人の職人が最新設備を備えた製作室(単なる「工場」ではありません)で、ホワイト氏の厳しい目のもと、「キング」楽器を製作しています。

このようにして実現された、少年時代の夢。それこそが、「キング」楽器の品質保証そのものなのです。あなたが「キング」楽器を手にするとき、それはきっとあなた自身が思い描いてきた理想の楽器であることでしょう。

「キング」楽器は、大量生産を目的として作られたものではありません。利益を第一に考えて設計されたこともありません。ストラディバリのバイオリンと同じく、まさに天才の手仕事なのです。

ホワイト氏は金銭的な成功も手にしましたが、それ以上の報酬は、「良い仕事をした」という誇りにあるのです。「キング」ブランドが今日これほどの評価を得ていることこそが、その長年の努力に対する最大の報酬なのです。

「キング」楽器には、単なる機械的な保証以上のものがあります。芸術家のような職人たちによる手作りが、長く使える品質と、心から満足できる所有感をもたらしてくれます。

私たちは「キング」楽器を、広告のための推薦文(テスティモニアル)に頼ることはしていません。なぜなら、そうした手法は他社により乱用されていると思うからですし、何よりも大切なのは「他人の意見」ではなく、「あなた自身がどう感じるか」だからです。

実際、毎日のように推薦の手紙は届いています。アマチュアからも、高給取りの指揮者からも。そして何よりも、再注文の多さ――これが何よりの証明となっています。

楽器を選ぶ前に、何で作られているかをぜひ考えてください。ただの金属で作られた楽器もありますが、それでは本当の満足は得られないでしょう。

もしそれが、金属に「知恵」と「情熱」を込めて作られているなら――その楽器はあなたのあらゆる要望に応え、あなたの気持ちに寄り添い、ずっと大切にしたくなる楽器になるはずです。

「キング」楽器は、まさにそのようにして世界中の一流音楽家たちに使われ、愛され続けているのです。