MARTIN Typewriter (1929-1931)

Martin Typewriter(タイプライター)モデルのサクソフォンは、そのあだ名の通り、すべてのキーに真珠(パール)ボタンが施されており、外見も操作感もまるで昔のタイプライターのようです。

テーブルキー、Low CキーとE♭キー、パームキー、サイドキー、オクターブキー、そしてすべての指置き(フィンガータッチ)に至るまで、全キーがパール装飾されているという極めて珍しい仕様になっています。


このモデルは1929年にMartin社から「アーティスト向け」サクソフォンとして登場しましたが、演奏者たちはすぐに、この“全パール”キー配置が非常に操作しにくく、演奏感が最悪であることを発見しました。

とはいえ、基本構造はMartin Handcraftモデルと同じであるため、音色そのものは非常に美しく、甘いトーンを持っています。


この「Typewriter」モデルは、以下の各種サクソフォンで製造されました:

  • ソプラノ

  • アルト

  • テナー

  • バリトン


見た目のインパクトとは裏腹に、操作性の悪さによって短命に終わったモデルですが、そのユニークな外観と希少性から、現在ではコレクターズアイテムとして高く評価されています。

 

出典:Saxophone Museum